抗うつ剤の効果と特徴
抗鬱(うつ)剤は、服用してもすぐに効果があらわれる訳ではありません。
しばらくの間、服用を続けていると少しずつ症状が改善される、という特徴があります。
また、吐き気、眠気、体のだるさなどの副作用が伴うこともありますが、副作用も薬の服用を続けることで次第に治まります。
うつ病の患者さんにとっては、すぐに効果が現れないため、焦ってしまったり、副作用のことで余計な心配をしてしまう場合もあります。
薬を飲んでも効果が無い、症状が悪くなっている、と思ってしまいがちですが、サポートする方は抗うつ剤のことをきちんと理解して、一緒にお医者さんに相談するようにしましょう。
サポートする方だけが薬について説明しても、患者さんはなかなか納得しにくいものです。
一緒に付き添って医師と相談することで、患者さんも安心して通院を続けることができます。
抗うつ剤の副作用
抗鬱(うつ)剤は、服用を始めたばかりの頃に副作用があらわれる可能性があります。
副作用は主に、吐き気や嘔吐などの症状があらわれます。
これは、薬が胃腸を荒らしているのではなく、脳の吐き気中枢を刺激しているために起こります。
薬の服用を続けていれば、自然に治まるものですが、患者さんが必要以上に心配していたり不安な場合は、担当の医師に相談するようにしましょう。
躁(そう)状態
鬱(うつ)病の治療中に患者さんが元気になったり、調子がものすごく良くなったり、性格が180度変わってしまったりと、普段とは違った様子を見せることがあります。
この場合、患者さんは単なるうつ病ではなく、躁うつ病(双極性障害:躁状態とうつ状態を繰り返す)の可能性があります。
躁うつ病とうつ病の治療方法は異なってくるので、何かいつもと違う様子が見受けられたら、すぐに担当の医師に相談しましょう。